オーラルケアの重要性

口腔ケアが健康に大きく影響することはすっかり人口に膾炙し、日本人の歯磨きに対する意識も変わってきました。しかし何故歯磨きが健康に欠かせないのかを医学的に説明できる人は少ないでしょう。実は歯磨きを怠ると歯肉炎が発生し、それが頭痛、不眠、食欲不振を惹き起こします。歯肉炎が長引くと他の臓器にも悪影響を与え、最終的には糖尿病や心臓病が悪化することもあります。口腔ケアは日本のみならず、世界の文化として長い歴史があります。例えばメソポタミア文明に絞っても、シュメール人が楊枝を使っていたことが窺える遺跡が発掘されています。インドの医学書には歯磨きの重要性をはじめ、歯ブラシや歯石に関する知識が記述されていますし、ユダヤのタルムードには歯列矯正の方法論が記載されています。このように、古代であっても歯磨きの重要性は認識され、上流階級はこぞって金属の楊枝を造らせました。現在は分かっている健康への影響を、彼らは知識としては知らなかったはずですが、結果的に正しい行動を取っていたのです。さて、現代人は歯科医の指導の下、古代人よりも医学的知識を得て歯を磨いているわけですが、それでも口腔環境について誤解したまま歯ブラシを使用している人がいます。特に歯磨きとプラークとの関係性については多くの人が誤解しています。例えば食後すぐに歯を磨いてしまう人がいますが、それは誤った行動です。何故なら歯磨きは歯に付着した食物を除くこと自体を目的としていないからです。歯磨きの目的は口腔内の「菌」を取り除くことであり、そのためには歯みがきに適したタイミングを認識する必要があります。菌の塊であるプラークは食後8時間ほどで発生し、48時間経って歯石になります。ですからプラークを除くという最大目的のためには、毎食後磨く必要は無いのです。では最適なタイミングはいつなのでしょうか。プラークが増えるのは睡眠中と言われていますから、やはり就寝時と起床時に磨くのがベストでしょう。

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