歯ブラシの起源

歯ブラシは単純な道具ですから、有史以前にも存在した可能性があります。しかしそれを立証する手立てはなく、現時点では古代エジプトのパピルスで言及されているのを起源とする以外にありません。具体的には紀元前1500年頃で、当時も現代の歯ブラシと基本的な構造は同じでした。では日本で歯ブラシが使われ始めたのはいつのことなのでしょうか。諸説ありますが、仏教の伝来と共に伝わったとする説が有力です。つまり6世紀頃なのですが、当時は歯木と呼ばれていました。仏教と歯ブラシとの関係性をイメージし辛いかもしれませんが、実は経典の中に浄歯と呼ばれる儀式に言及した箇所が存在するのです。すなわち、仏教圏ではまず経典を読む習慣のある僧侶が浄歯のために歯ブラシを作成して使い、それが庶民の間に広まったと考えられるのです。日本ではそれ以来、歯木が活躍し続け、最終的に大正時代まで使われました。因みに現代用いられている歯ブラシは明治時代に西洋から流入して使われ始めました。最初は歯ブラシに対する関心は低かったとされ、本格的に広まったのは大正以後だと言われています。このように日本では西洋の後塵を拝する形で歯磨きの文化が定着していったのですが、現代ではさらに歯ブラシの概念が変わりつつあります。というのも、歯ブラシはもはや単なる生活必需品ではなく、健康を増進する保健衛生用品としての価値をも帯びるようになっているからです。

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